大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第三小法廷 昭和52年(オ)976号 判決 1977年12月23日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告人の上告理由第一点について

相互銀行が作成すべき商法二八一条一項所定の貸借対照表、損益計算書、準備金及び利益又は利息の配当に関する議案(いわゆる利益金処分案等)並びに附属明細書に金額を千円単位で記載しても違法ではないと解するのが、相当である。これと同趣旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、採用することができない。

同第二点及び第三点について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 服部高顕 裁判官 天野武一 裁判官 江里口清雄 裁判官 高辻正己)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例